井邑詞2021年12月27日 21:39

望恨歌(その3) パンフレットに掲載された百済歌謡の「井邑詞(チョンウプサ)」の日本語訳は、ソウルにある出版社が発行した月刊誌『根の深い木』の聞き書き連載をまとめた『アリラン峠の旅人たち』(平凡社)の最初の一篇から転載されています。そこに登場する“担い商人”は、夜通し歩きながら市が立つ村から村へと移動して妻を残した故郷を長く留守にします。その様子を、私は映画によって初めて知りました。ソウルのアニメーションスタジオ「鉛筆で瞑想する」が製作した短編『そばの花』(原作は李孝石)には、満月に照らされながら田舎道をロバで移動する彼らの風景が見事に描かれています。
 「月」は彼の国でも様々に語られてきたことを思い浮かべます。

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