空想映画祭2023年02月21日 18:50

近年の某映画祭作品賞受賞作
 2018『中抜き華族』
 2019『パラサイト 半地下の会社』
 2020『オリンピア・ラプソディ』
 2021『カルトの妻 劇場版』
 2022『トラブル・マイナ・カード』
 さて、来年は…。

一ヶ月のまとめ2023年02月27日 18:53

1月16日以来、映画祭の案内を除き、ほぼ一ヶ月ほど投稿らしき文章を書く気が起きませんでした。その間、日本語学習を支援している留学生や外国人との会話といくつかの出来事が、この異様なあり様の国で生きていることへの失望から救ってくれたような気がします。
 一言で云えば、それは“真っ当”という言葉で表されるようなものです。テレビやネットを始めとするメディアで取り上げられることもなく、日々の営みを普通に、それでいて“真っ当”に生きている人々に出会う機会が多くありました。以下、時間順にまとめておきます。長文メモ。^^;
 放送大学の入学案内を兼ねたオンラインの講演を聴講。光文社の古典新訳文庫『ちいさな王子』(サン・テグジュペリ)の訳者野崎歓氏が原作の真骨頂を解説しました。戦時下に書かれた物語は支配や所有の貧欲にまみれた“大人”と小さき物を代表するキツネの対比を通し「大切なものは目に見えない」と問いかけています。
 中国に帰国した元留学生とZoomで会話。お互いに国のコロナ禍政策に翻弄される中、二年ぶりの対面で元気そうな姿を見ることができました。日本への再訪を望んでいます。
 大倉山に引っ越して以来、四半世紀にわたってお世話になっていた歯科医へ継続治療で最後の通院。この春に廃業されるので今後の当てを紹介していただいたところ、何と、目と鼻の先にある歯科医院でした。診療台に座っても安心して委ねられそうです。
 妙蓮寺の本屋・生活綴方で「よるべの会」。参加者が好きな詩を持ち寄って披露するというもの。4年目を迎えた小さな街の“書肆”で後述の詩人の会を紹介しながら詩を朗読しました。人前で読むのは、ピースボートの船上企画と横浜シネマリンでのアフター朗読会に続いて3回目。岩波文庫の『空と星と風と詩』は金時鐘さんの訳とハングル原詩が併載されています。
 センター北にある横浜歴史博物館で紙芝居の講座を受講。実演も交え、その歴史を振り返りながら公的施設での継承について現場の責任者が語るというものです。戦時中のプロパガンダに使われた事情も隠すことなく、地域の民話を取り上げる新しい試みを伺いました。
 毎年この時期に池袋のチャペルで開かれていたイベント「詩人尹東柱とともに」は、3年ぶりにオンラインでの公開講演会。録画再生の追悼礼拝式に続き、韓国仁川在住の戸田郁子さんが「尹東柱の故郷・間島を語る」と題したZoomウェビナーで話しました。以前チェッコリでも直接目の前で聞いたことがありますが、豊富な調査資料に基づく確かな視点での解説は大変素晴らしいものです。間島という地域の特殊性が詩人を生んだ背景が大変良くわかりました。
 充電の調子がおかしかったスマホ(iPhoneSE第一世代)のバッテリー寿命が尽きて、横浜駅まで交換依頼に赴きました。“正規”修理店では価格も高く納期も長いうえ、新品購入を勧められる始末なので、補償切れを承知でWebで検索した信頼できそうな民間修理店にお願いしました。修理費用が正当な値付けで、説明も的確な某店で15分もかからずに無事復帰しました。
 そして、一昨日は久しぶりの浅草木馬亭。前回が玉川福太郎13回忌の追善興行で今回は大利根勝子さんの引退興行。会を取り仕切った奈々福さんが引いた「たいていの事は経験した」という勝子師の言葉に裏打ちされた「人が人を思う心」を歌い上げる浪花節の真髄を拝聴しました。それは、偏狭な唾棄すべき言辞で若者をたぶらかすインフルエンサーが足元にも及ばない言葉です。