交流秘話という名の自己満足2020年11月11日 14:50

今現在ソウルで暮らしていながら、未だに「「戦後最悪」とも言われる日韓関係」なる常套句で文章を始める意図は何なのだろう。映画交流の話など“秘話”でも何でもない。仁川ミリム劇場が横浜黄金町のジャック&ベティと交流し、韓国で上映会を開いたのは記者が“最悪”と呼んで紹介する日本製品不買運動の写真が撮られた昨年7月の直前である。
 コロナ禍が無ければ今も日韓の文化交流は大きく広がっていたはずであり、その点では観客動員も含め映画業界が深刻な打撃を受けたことは間違いない。しかし、それは世界全体に共通した状況であり、個別の交流はオンラインを中心に今まで以上に拡がっていて、「相互理解の糸口は残されています」と悲痛な言葉で文章を締めるような状況でないことは明らかだ。
 直近のソウルの様子を写真取材もせずに、昨年7月の不買運動をセンセーショナルに取り上げ、“秘話”に仕立てて自己満足に浸っているとしか思えない。いったい、いつまで経ったらこんな認識を改めるのだろうか。

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