毎月手触りが変わる暦2020年11月13日 14:52

昔からカレンダーというものをほとんど買ったことがない。勤め先では光学・電器メーカーの写真付きカレンダーを良く貰ったし、他にも様々な所で入手できるものだから、購入してまで飾ることはなかった。その後も、特別に関心があるもの(たとえばカエルのイラスト)以外は謝礼やら記念品やらで手に入れることが多く、自分で購入することはほとんどない。何より、10年以上に渡って珈琲豆を買い続けている最寄りのビーンズショップが素敵なイラストのカレンダーを、毎年暮れに作っては豆の購入者に配ってくれることが大きい。
 ところが今年、すっかり変貌した妙蓮寺の書店が、12ヶ月それぞれを別々の作家による作品(写真1枚を除きイラスト)で飾る手作りのカレンダーを製作したので購入することにした。「リソグラフ」による多色刷り印刷だが、その一部が本屋(生活綴方)の奥に明後日(15日)まで公開されている。毎月違うのは絵柄ばかりではない。その作品毎に紙質が違う。当然のことだが手触りが変わる。ひと月が過ぎて翌月に変わるとき、新しい「1日」に出会うような雰囲気が出るような仕掛けだ。こうした多様性は、“およそ250部”と巻末の発行部数に称されるような、作者自らが手作業で製作したカレンダーならではの成果でもある。こうした“手間”の集合をさらりとやってしまうところに驚かされる。
 本日、もう一部買ってしまった。これは日本語の学習を進めている外国人に手渡すつもりである。