伝統芸能における女性の存在2022年03月09日 22:03

昨日は世界女性デーでした。先週、日本語学習者にあらかじめ教えてもらったので、今週はそれをテーマに話そうかと考えてWeb上の文章素材を探すのに少し苦労しました。そこで、息抜きの代わりに、Twitterで知った“東博”開催の「体感!日本の伝統芸能」の紹介映像をYoutubeで観ていました。内容は、歌舞伎の衣装をどのように維持しているかについてのインタビューです。
 11分30秒ほどの動画は、日本の伝統芸能でもっとも人気の高い歌舞伎が、多くの職人たちの下支えによって維持されているということを、前半が職人たちの応答、後半が松竹衣装取締役の説明で構成されています。その映像を観ていて、ふと思い浮かびました。家の芸を代々相伝する役者や、興行を支える会社の幹部は男性であるのにたいし、芸能を下支えする多くの職人は女性であるという実態です。その“是非”をいうのではなく、はからずも実態を見せてくれたこのインタビュー集を受け止める見方が、今までとは明らかに変わるだろうということです。
 先日、大阪相愛大学の伝統芸能コーディネーター養成講座(人形浄瑠璃)の修了証が届きましたが、受講されているのは多くが女性だったようです。日本が誇る伝統芸能の世界に女性の活躍が必須だということは、もっともっと“声を大きくして”語るべきものだと思います。