異常があたりまえになっている2017年10月11日 00:46

 沖縄の高江で米軍輸送ヘリが墜落した。金武町のキャンプ・ハンセンでは実弾射撃訓練で山火事が起きている。
 例のオスプレイは、先月岩国から普天間へ向かう途中エンジン故障で大分空港へ緊急“着陸”し、先週はオイル漏れを起こして新石垣空港へ緊急“着陸”した。他にも故障は頻出しているようだ。
 この欄で8月に予測したとおり、アジア地域での再編に関連して米軍は日本での部隊運用について一段階進めたように思える。つまり、共同利用の名目で自衛隊基地へ進出したり、作戦展開のために日本全国を飛び回ることを、日本政府への一切の顧慮なしに行っているということである。
 米軍の日本における実態は、矢部宏治氏の「知ってはいけない」(講談社現代新書)などでも知られるようになったが、運用面での大きな変化は、アメリカに追従する日本の現政権の態度が今後も変わることはないという判断によるものにちがいない。とすれば、“安保”法制に賛成する議員が多数を占める限り、今後ますます、上記のような不祥事は続発することだろう。
 北朝鮮のミサイル発射と逆行するように、現場の緊張感が薄れていくように見えるのは、今までもやろうと思えばできたはずのことを、これからは大手を振って行うという“軍”の論理が前面に出てきたからだ。このままでは普天間は自衛隊基地として残るだろうし、国内への核ミサイル配備も進む。
 だから、ICANへノーベル平和賞を贈ったのは、今の日本への明確な国際社会のメッセージだと考えた方が良い。あの的外れの談話を出すまでに省内の調整が2日間もかかったという外交当局のコメントを見れば、それは明らかだ。

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