絶望的な近未来2021年07月10日 12:20

78年前の今頃、太平洋での開戦から1年半で既に後退を余儀なくされる事態になっても、インドネシアやマレー半島など軍事占領した地域を領土として編入し皇民化政策を推し進める御前会議が開かれていた。
 当時、アメリカ軍はマッカーサー率いる南西方面軍がブナから西部ニューギニアへ、ハルゼー率いる南太平洋軍がガダルカナル島からソロモン諸島へ、「Cart Wheel(車輪)」作戦と呼ばれる進撃を開始する。その迫間ニューブリテン島のラバウルや領域内の孤島から有効な反撃ができないまま、制海圏を失った日本軍は孤立し、後に、多くの飢餓と伝染病による膨大な数の戦死者を出すことになる。
 一方、日本国内では絶望的な戦況が隠されたまま、国立競技場で出陣学徒の壮行会が開かれる。それを、女子学生ほか5万人が観客席から見守ったという。地方でも同様に進められた出陣学徒の全容は不明で、その数は今も杳(よう)として知れない。
 歴史は繰り返す。

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