桜を見る会の行く末は?2019年11月29日 18:54

「桜を見る会」というのがどんなものだか、Youtubeに挙がっていたテレ東のニュース動画を飛ばしながら見たが、あれは、自分同様に選ばれている同類の“サクラ”を見る会だということが良くわかった。断れずにやむおえず参加した人には申し訳ないが、見るも無惨な姿としか言いようがない。
 “桜”つながりで思い出したのは「願はくは花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月の頃」という西行の歌。インターネットで少し検索してみたら、あの民間英語試験でボロ儲けを図ったベネッセのサイトに、“教育動向”>“お役立ち”という欄があって、「桜の歌人・西行。桜になにを見ていた?」と題した記事が載っていた。それは以下のような文面で締めてある。「西行にとって、桜とは、恋焦がれる対象、高貴なものや天上へのあこがれ、生命への賛歌であったなどと、いろいろな説があります。西行の歌を読んで、その真髄に触れてみてはいかがでしょうか。」
 こういうものを「美辞麗句」の典型と知ることが“学び”というものだと、私は世の中から習った。
 さて、西行にあやかって、少し“いかがわしい”歌をひねってみる。
 「願はくは桜の宴にて春散りぬその圧政の望月の頃」
 お粗末な出来ではあるが、「盛者必衰のことわりをあらはす」のは平家物語の“真髄”であることに、ベネッセもきっと賛同してくれるだろう。