新聞を眺めてみると…2017年03月18日 16:05


 性格からか、世の動きをどうしても悲観的に観てしまうところがある。古新聞を出す前にざっと斜め読みをする習慣もあって、ここ一月で起きている様々なできごとが、ある種の連関を持っているような気がしてならない。

 最初はオスプレイを使う合同演習の記事から疑問が浮かんだ。新潟と群馬だという。どういうことだろうか。ちなみに参加したのは陸上自衛隊の“空中機動旅団”と米海兵隊だ。強襲揚陸艦にも着艦できるオスプレイと、空挺部隊ともいえる陸自の旅団の組合せは、朝鮮半島“有事”(事を起こすことを含む“有事”だ)の際に、日米の地上攻撃の戦力となる可能性がある。地図で緯度を比べれば、江陵と月岳山にあたるのが今回の演習地だ。

 一方、PKO参加五原則に反してまで南スーダンに自衛隊を派遣した実績作りと、背広組の組織的な隠蔽工作。そして「教育勅語」に示されるように、“国”への忠誠を強制する“地ならし”としての「共謀罪」の復活。仮に戦闘で死者が出れば、その“死”は軍国主義化へ最大限に利用されるだろう。もしかしたら、靖国神社に合祀されるのかもしれない。

 国際関係に緊張を創り出し、それを元に兵器を造り売って“儲けてきた”者たちが、そのことで、西アジアやアフリカでどれだけ多くの人間が犠牲になってきたかを顧みることは決してない。それが東アジアで起きたとしても同じ事だ。北朝鮮もそのゲームに加わっていると考えておかしくはない。トランプはこう言ったのだ、「アメリカ・ファースト」。それは死を賭して“同盟”に従えということではないだろうか。

 森友学園の小学校建設をめぐるドタバタ劇が無様な国政を示しているなか、原発事故を含め東日本大震災の被害を早期に収束させてしまおうという動きと、防衛費(という名の軍事費)と東京五輪にかける国家予算の執行は着々と進んでいる。それに対する反対は、いずれ「テロ等準備」に含めて押さえつけるつもりなのか。

 アメリカの国務長官は、その進捗を見に来たはずなのだ。

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