空語にまみれた政治2023年03月30日 19:14

まもなく、統一地方選挙の投票日が来ますが、カルトまみれの政権与党がしゃもじ外交で支持率を回復する一方、共産党は党首公選を求めただけのヒラ党員を除名するという愚策に走りました。もう何も期待できないし、何も期待しないという構えで、それでも何とか投票所へだけは赴くことが習い性になっている昨今です。
 2012年末の衆議院選挙で自民党が大勝し、安倍政権が発足して以来、政財官の劣化はとどまることを知りません。“再委託”という中間搾取で儲ける強欲な〇通やら〇ソナのおかげで、“中抜き資本主義”そのものの崩壊も近いのではないかと思いますが、その後に来る半端でない悲惨な状況を今さらながら国民があえて選ぶというなら、それも仕方がありません。留学生には、それぞれの身の処し方を考えるよう伝えるのみです。
 知性のかけらも感じられない為政者に隷従するのが、この国の“かたち”であるなら、それをそのまま日本の実態として彼らには説明しましょう。
 韓国ドラマ『根の深い木』に印象的なシーンがあります。高麗からの易姓革命を主導した鄭道伝(チョン・ドジョン)が創始した秘密結社の首領に、朝鮮王朝第4代世宗がハングル創製の意義を説く場面です。世宗が新しい文字を作る理由の一つは、利権を欲しいままにして腐っていった世襲両班の士大夫たちを王に代わって牽制する役割を“民”が持つべきで、その為の文字が新たな世の始まりになると語ります。この遣り取りは、文字が持つ世論操作・情報操作の害悪が語られる最終話に引き継がれ、その正誤は未来の“民”に委ねられます。観た当時、原作を超えた見事なドラマ脚本に驚かされましたが、今それがとても身に沁みます。
 ちなみに、私が一番最初に観た韓国ドラマは「イ・サン」という史劇でした。朝鮮王朝第22代正祖の生涯を描いたこのドラマでヒロインを演じたのは韓国の女優韓志旼(한지민)、仮名で書けばハン・ジミンさんです。“反自民”の振り仮名と全く同じであることが、より一層、このドラマに惹かれた理由であるのを未だに疑ったことはありません。

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