期待できない選挙に、それでも行くこと2021年10月28日 19:38

中国に帰国した元留学生とメールの遣り取りをしているが、彼女は上海で日本との繋がりを探して「中日韓英交流会」というイベントに参加したそうだ。国同士の関係は冷め切っているが、民間の交流は細々と続いている。先日放送された『COOL JAPAN』でも外国人が選ぶ横浜の各所に、個人的に馴染みの深い場所が採り上げられていて、コロナ禍が一段落したら留学生を案内したいという思いが募った。
 退職してからの8年間、現政権に繫がる与党や官僚を始めとする社会の腐敗を横目に見ながら、「林住期」とも呼べる期間を多くの外国人と語り合いながら過ごしてきたことで、何よりも自らが住むこの国の言葉や伝統に関心が生まれた。だからこそ、この国が誰かの私腹を肥やすためだけの“草刈り場”になる様を思うと悲しくなる。
 韓国ドラマ『根の深い木』で、ハングルを創製した世宗大王は文字を習得した“民”の行く末に思い悩む。言葉に踊らされる人々への不安を、秘密結社「密本(ミルボン)」の領袖チョン・ギジュンに指摘されるシーンである。“Dappi”にしても、島根1区にしても、言葉の“一人歩き”に翻弄される社会が到来している今こそ、その逡巡の成果が試されるのだろう
 もとより、結果としての開票速報など見るつもりもない。ただ、淡々と投票しに行くだけだ。

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