伝統芸能を継承する試み2021年03月03日 18:39

“修了証”が届いた。コロナ禍がなければ受講できなかった大阪相愛大学の「伝統芸能コーディネーター育成プログラム」である。現役の住職で同大学の宗教学教授でもある釈徹宗さんや、山本能楽堂の山本章弘さんを中心に、「能」の表現・身体・舞台からプログラムの制作・発信まで。さらには宗教観や他芸能との繋がり、そして新作公演まで、すべてYoutubeでの配信による無料講座だった。
 これも、安田登さんのTwitterからの情報である。数少ない私の情報摂取の中で多くをそこから得ているが、とても関心の幅が広く深いので、取捨選択が難しく、広尾の「寺子屋」だけしか知らなかった頃が懐かしい。
 課題のコメントシートを毎回提出しただけで身に付いた学びは甚だ怪しい限りだが、本来なら対面の講義しか開かれていなかったはずの講座をコロナ禍でオンライン発信に変えてくれたおかげで、“育成”対象者からはほど遠い高齢者も受講することができた。この講座も含め、“身の回りの見えないもの”への個人的な関心の拡がりが、愚かしい社会の現実からしばし離れて心を落ち着かせてくれるものになっていたのは確かなことだ。留学生への日本語学習支援に少しでも活かせればと思う。

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