“のぶん”にまつわる漢字2018年06月27日 14:03

 「常用字解」が面白い。少し前にJ-MOOCのgaccoで立命館大学主催の白川文字学オンライン講座を受けて以来、時々紐解いているのだが、最近日本語学習の支援を始めた韓国人留学生に「攵:ボク」を使った漢字について尋ねられたのをきっかけに、常用漢字にどれだけあるものかピックアップして、手製の資料を作ってみた。
 その形状から“のぶん”とも称される「攵」は枝を持って打つ意味だという。それが、ほかの様々な要素と繋がって豊かな表現になっていくところは一種の芸術作品を思わせる。中国古代の習俗研究をもとにした白川先生の絵解きは読めば読むほど納得させられる。国策で決められたものではなく、人々の暮らし(そこには残酷な面もあるが)に寄り添って生まれた文字だからこそ記憶され永い年月を経て残ったと言えるだろう。何より説明していて面白いのが一番だ。