中国大陸から続く過去の負債2022年07月22日 22:56

このところ、中国の歴史ドラマ「三国志 司馬懿 軍師連盟」を観ています。後に孫の司馬炎が「魏」を廃して「晋」を起こすことになる司馬仲達を主人公にした物語です。有名な「蜀(蜀漢)」や「呉」の英雄たちではなく、敵役の「魏」、しかも四代に仕えた多くの軍師たちの人間模様を描いています。
 皇帝となれば思いのまま専横にふるまう独裁者も多い中、どうやって生き残れば良いのかを栄進しながらも考え続けた多くの臣下たちが哀れにも見えますが、皆それぞれに“頭脳明晰”な官吏ではあったのでしょう。そのせいか、彼らの身の処し方を眺めていると、今の時代に先を見据えた為政者が出てこないことにとても似ていて、おもわず溜息が出ます。
 それにしても、ここ数日、頭に浮かんでは消えるのは、日本の戦後のありようです。故安倍氏に言わせれば、この77年は「戦後レジーム」からの脱却の歴史だったのでしょうが、本当のところは、おそらく満州から延々と続く“負債”から脱却できなかった歴史ではないのでしょうか。韓国で生まれた“幻妖”の宗教団体がこの国で地下茎を伸ばすように拡がることを手助けしたのが、“愛国保守”向けに隣国を毛嫌いするポーズだけは惜しまなかった人々であるという皮肉は、私たち国民が正しく先の戦争の“加害責任”と向き合ってこなかったこととつながるはずです。その“ツケ”を今払わされているだけなのかもしれません。

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