悪しき年明け2024年01月02日 12:33

昨日、元旦の日没近くになって、数年ぶりに富士山を遙拝しようと大倉山の丘へ登りました。神社ではないのであまり人気(ひとけ)はありませんが、それでも二人連れが数組、一眼レフで富士山を撮影している人などもいます。いつもとは少し違う「本年が悪しき年になりませんように…」という祈りの言葉を込めて拝みました。記念館まわりも静かで、帰りの坂道から見える綱島方面へ向かう東横線の線路がまっすぐに伸びているのをぼんやりと眺めていたら、ちょうど上下線で電車がすれ違う瞬間に遭遇しました。
 その写真を撮っている時、LINEに着信があって能登の災害を知りました。普段と変わらぬ正月風景に突然悲報が割り込むのは、この地震大国の一方の現実です。そうした状況への慣れは、おそらく来日してまもない外国人にはきっとわかりにくいことでしょう。
 自宅に戻ってテレビを付けたら画面一杯にこれでもかと言わんばかりの文字列が並んでいました。国民に支持されていない為政者が重要課題だと口にする「憲法改“正”」など、少し前なら歯牙にもかけなかったもう一つの現実の方であれば、十分に予知もできるだろうにと考えながら、何か狂ったように報道する公共放送を消して、被災者への救難活動こそ的確に行われることを願いました。

「新しい戦前」の萌芽2024年01月06日 12:38

能登半島を震源とする地震被害の実態について、情報を最小化しようとする動きが社会全体に溢れているようで恐ろしい。繰り返し述べている「新しい戦前」とは、このような現状を含むもので、改めて認識を新たにした。大手メディアはもちろんインターネットを通じた情報の取捨選択、為政者の資質を始めとする地震災害による様々なリスクの存在など、日本語学習者へ伝える防災対策(原発事故も含む)について抜本的に見直さなければならないことは多い。

空語の政治2024年01月07日 12:40

4日に地域の日本語学習者と、本日は留学生とそれぞれZoomで新年会を開きました。いずれも対話の冒頭は正月の初詣と能登震災の話。留学生は台湾の大学を卒業していますが、台湾政府の災害救難支援を日本政府が断ったことは知りませんでした。緊張感のある地域で活動している方たちだけに、実現していれば迅速な救助活動を展開してくれたものと思います。一方、国内でいち早く現地入りして医療活動を展開している「空飛ぶ捜索医療団“Arrows”」(ピースウィンズ・ジャパン)にはホームページから緊急カンパを送りました。自身が現地へ行くだけの気力・体力はない分、現場での活動を少しでも支えられたらという思いです。
 それにしても、“裏金疑惑”で逮捕された池田議員を除名するのは素早かったですね。驚きました。地震災害で瓦礫に埋まった人が多くいる中、総裁が新年会を3連チャンする政党だけのことはあります。自らのことしか考えていないのでしょう。
 空語が蔓延する行政の話をとりあえず置いて、今年も日本語という世界的にも“面白い”言語について外国人学習者との学びを深めていきたいと思います。

Web版年賀状20242024年01月08日 12:43

世間的には成人の日ということですが、松の内も明けたので新年の挨拶状を掲載します。ご笑覧ください。

日本語支援の幕開け2024年01月11日 12:46

今日から再開される地元の日本語教室の事務連絡を昨日メールとLINEで学習者に伝えました。過日開いたZoomの新年会で ベトナムから戻る際の羽田減便を心配していた学習者も一昨日に無事着いたようです。
 一方で、被災しながらも能登の避難所で屈託ない笑顔を振りまくベトナム人技能実習生の映像を旧Twtterで見ながら、地域に住む外国人との共生が被災時にも滞りなく行われていくことを祈りました。昨日から東京新聞夕刊で始まったネパール留学生の死にまつわる調査記事も気になっています。
 さて、新年のNHK大河ドラマ『光る君へ』は初回の視聴率が過去最低だとか。それなら尚のこと観なければと考える生来の天邪鬼ですが、源氏物語に出てくる和歌がどのようにドラマで使われるのかには興味があります。たまたまですが、今年は古今和歌集の季節毎の歌を日本語学習の息抜きに使おうと考えていました。