不可欠になる民際交流 ― 2022年10月01日 23:24
今週、何やら政府を挙げての大掛かりなイベントが行われたようですが、普段からテレビは録画した番組しか観ないもので、その様子は翌日の新聞とネットで確かめる習慣が身に付いています。それらによれば、G7首脳を始め招待した客の4割は来場せず、いかめしい式次第とお似合いの母国で暴政を続けるミャンマー国軍にお墨付きを与える大いなる茶番劇だったと聞きます。
一方で、身近な生活習慣の一部である外国人への日本語学習支援は楽しく続いています。日中国交正常化50周年の記念日を挟んで、火曜日はこの1年間オンラインで毎週顔を合わせた留学生と初めて対面で会い、木曜日は地元の日本語教室で2年近く続いている学習者と一緒に新しい学習者を迎え、今日は大学院への入学を目指している日本語学校生と様々な対話を行いました。
日本での就活が忙しくて支援が中断している学部生を含め、今、訪日している外国人留学生の多くが中国から来ています。日本の総人口より多い彼の国のZ世代は世界の様々な所に活躍の場を求めており、語学の習得もその一環ですが、それぞれに強い自律心を持っていて、わからないことがあればすぐ尋ねてきますので、こちらも勉強が欠かせません。他にも月2回、韓国系カナダ人との特別レッスンもオンラインで始めました。
今までにない忙しさの中、こうした外国人との交流が、これから先のこの国の行く末に必要不可欠なつながりになってゆく予感がしています。
一方で、身近な生活習慣の一部である外国人への日本語学習支援は楽しく続いています。日中国交正常化50周年の記念日を挟んで、火曜日はこの1年間オンラインで毎週顔を合わせた留学生と初めて対面で会い、木曜日は地元の日本語教室で2年近く続いている学習者と一緒に新しい学習者を迎え、今日は大学院への入学を目指している日本語学校生と様々な対話を行いました。
日本での就活が忙しくて支援が中断している学部生を含め、今、訪日している外国人留学生の多くが中国から来ています。日本の総人口より多い彼の国のZ世代は世界の様々な所に活躍の場を求めており、語学の習得もその一環ですが、それぞれに強い自律心を持っていて、わからないことがあればすぐ尋ねてきますので、こちらも勉強が欠かせません。他にも月2回、韓国系カナダ人との特別レッスンもオンラインで始めました。
今までにない忙しさの中、こうした外国人との交流が、これから先のこの国の行く末に必要不可欠なつながりになってゆく予感がしています。
民衆の闘いの系譜を遡るドラマ ― 2022年10月05日 23:26
BS日テレで放送されていた韓国ドラマ『緑豆の花』が終わりました。史劇らしく全30話という長丁場でしたが、最後まで飽きることなく観ることができました。
ドラマの主題歌ともなっている「鳥よ鳥よ青い鳥よ」で始まる替え歌の童謡が現代に伝えるのは、甲午農民戦争の中心人物「緑豆将軍」の別称を持つ全琫準(チョン・ボンジュン)が率いた農民軍を偲ぶ民衆の想いなのでしょう。日本の朝鮮半島への軍事介入もあって全羅道から始まった義兵の蜂起は日朝連合軍に鎮圧されてしまいますが、その精神は、後に独立運動や四月革命・民主抗争を通じて大統領弾劾にまで至る韓国民衆の闘いの系譜に引き継がれていることを強く感じます。
そういえば、まもなく閔妃が殺された10月8日です。次に描かれる近代史劇には何が登場するのでしょうか。
ドラマの主題歌ともなっている「鳥よ鳥よ青い鳥よ」で始まる替え歌の童謡が現代に伝えるのは、甲午農民戦争の中心人物「緑豆将軍」の別称を持つ全琫準(チョン・ボンジュン)が率いた農民軍を偲ぶ民衆の想いなのでしょう。日本の朝鮮半島への軍事介入もあって全羅道から始まった義兵の蜂起は日朝連合軍に鎮圧されてしまいますが、その精神は、後に独立運動や四月革命・民主抗争を通じて大統領弾劾にまで至る韓国民衆の闘いの系譜に引き継がれていることを強く感じます。
そういえば、まもなく閔妃が殺された10月8日です。次に描かれる近代史劇には何が登場するのでしょうか。
補修で直せる自然エネルギー ― 2022年10月06日 23:28
急な気温の低下で思わず部屋着を長袖に変えました。昨年に比べれば少しは出歩くことも多かった今夏ですが、まさか10月まで30度近く気温が上がる日が続くことになるとは思いもよりませんでした。どうやら、秋の「気配」を感じることなく、いつのまにか紅葉などということになってしまうのでしょうか。
そういえば、まだもっと暑かった最中のこと、いつも鞄の中に入れてある扇子がついに壊れました。おそらく間伐材とリサイクル和紙で作っているのでしょう。あまり耐久性は高くありませんが、頻繁に使うことも少ないので、同じモノがまだたくさん余っています。
この扇子は、写真の通り親骨の裏側にある会社の“謝品”です。今はどうなっているのかわかりませんが、30年近く前にカミさんが“一株”だけの株主として出席した総会でもらってきたものです。扇面の地紙が破れたものを何度となく接着剤で補修しながら使うので、もう3本ぐらいは完全に開かず、この社名も隠れたままになっています。
資源の再利用には同意するところですし、それをさらに人力で直して使い続けることも躊躇しませんが、それは一人の人間のわずかな歳月しか考えなくて十分だからです。次世代どころか、はるかな未来への負債を残したまま、解決できない難問にも集中せずに、またぞろ、“再稼働”だの“運転期間の延長”だのと言い募る為政者にはあきれるばかりです。
それなりに長く生きてきて、まんじりともせず寝られない夜を過ごしたのはそう多くありません。あの爆発事故が起きた後の数日間はそうした夜でした。この国に日本語を学びに来た留学生に、一刻も早く帰国して、母国で学習を続けるように促す日が来ないことを願うばかりです。
そういえば、まだもっと暑かった最中のこと、いつも鞄の中に入れてある扇子がついに壊れました。おそらく間伐材とリサイクル和紙で作っているのでしょう。あまり耐久性は高くありませんが、頻繁に使うことも少ないので、同じモノがまだたくさん余っています。
この扇子は、写真の通り親骨の裏側にある会社の“謝品”です。今はどうなっているのかわかりませんが、30年近く前にカミさんが“一株”だけの株主として出席した総会でもらってきたものです。扇面の地紙が破れたものを何度となく接着剤で補修しながら使うので、もう3本ぐらいは完全に開かず、この社名も隠れたままになっています。
資源の再利用には同意するところですし、それをさらに人力で直して使い続けることも躊躇しませんが、それは一人の人間のわずかな歳月しか考えなくて十分だからです。次世代どころか、はるかな未来への負債を残したまま、解決できない難問にも集中せずに、またぞろ、“再稼働”だの“運転期間の延長”だのと言い募る為政者にはあきれるばかりです。
それなりに長く生きてきて、まんじりともせず寝られない夜を過ごしたのはそう多くありません。あの爆発事故が起きた後の数日間はそうした夜でした。この国に日本語を学びに来た留学生に、一刻も早く帰国して、母国で学習を続けるように促す日が来ないことを願うばかりです。
末世の大騒ぎ ― 2022年10月09日 23:29
最大高度970kmにまで“舞いあが”った北朝鮮のミサイルにはJアラートを発令し、日米合意の原則500f以下となる高度90mより低く飛ぶオスプレイは黙認する政府与党だけに、安倍国葬を非難するSNS投稿の8割が“隣の大陸(?)”からだという大ボラを吹く一方で、半島のカルト教団の出先には後援会名簿を渡すことなど歯牙にもかけないのでしょう。辺野古にまで行って幼児のような屁理屈を並べる某(なにがし)同様、世も末ですね。
甦る曽我物語の世界 ― 2022年10月09日 23:31
スマホの天気情報の通り、帰りは秋雨でした。三連休の中日に千駄ヶ谷の国立能楽堂へ一風変わった能を観に行ったのですが、これが思いのほかに大変面白い演目だったので、帰りの電車で思い出し思い出ししながらメモを書きました。今のところ(東京では?)再演の予定がないようですから思い切りネタバレで紹介します。もちろん、見所の素人ですから勘違いが多いかもしれません。
能の演目は「復曲能を観る会」が主催した『和田酒盛』ですが、第一部は、坂井孝一氏(鎌倉殿の13人考証)の話に続き、仕舞や狂言も、同時代の女性観を並べてみせるような趣向で、『巴』(ともえ)・『班女』(はんじょ)・『花筺』(はながたみ)に狂言『鬼瓦』と並びます。長刀(なぎなた)さばき、切迫した物狂いに加え、静謐な老境の姿と三様の舞の後、割れんばかりの大音声(だいおんじょう)で妻恋を泣き笑う大名が登場しました。見所を飽きさせない見事な番組です。
さて、肝心の『和田酒盛』ですが、『安宅』以来の現在能の観能は、今までと全く異なる様子で始まりました。開演早々、揚幕(あげまく)から囃子方に続き、シテツレ(虎御前)と二人のアイまでもが登場します。シテツレはワキ柱の前、オモアイ(虎ノ母)は小鼓の前、アドアイ(宿の家人)は橋掛かりで待機します。舞台は既に大磯宿の中にあります。
囃子方の一声を合図に登場するのはシテ(曽我十郎祐成)。しかも自ら名乗ります。仇討ち前に愛妾の虎への想いを語る橋掛かりでのシテの謡を受けるように、宿にいる虎御前がシオリ(泣く動作)をするのですが、扇を面から遠めに離し、今は離れているという距離感を感じさせる所作になっていました。
ワキ(和田義盛)も橋掛かりで名乗りを上げ、従者二人と宿へ入ります。仲介の家人はアドアイの奥津健一郎さんが見事に演じました。虎の母は義盛に酌(しゃく)をさせようと虎を呼びますが、十郎との逢瀬を果たした虎は聞きません。しかし、それが通るはずもなく、十郎と共に義盛の座に入ります。この遣り取りの前後、オモアイの台詞回しがとても強い声になっているのも劇的な効果を生んでいます。
そして、いよいよ思い差し(想う相手に盃を差し出す)場面。武士の面目が立つかどうかとなりますが、このあたりが坂東武者らしい純朴(?)なところで、虎が差し出した盃を十郎が呑み干すや、義盛の従者が刀に手をかけ舞台は切迫します。そこで朝比奈が二人の間に入って止めますが、この瞬間、舞台上が一幅(いっぷく)の絵になっていると感じました。私が江戸庶民ならこの場面を錦絵にして欲しいところです。
その後、駆けつけた五郎時致と朝比奈が組み合いますが、今度は十郎が間に入って止めると、成長した兄弟を許した義盛の前で先の二人は双舞(同じ舞を二人で舞う)を、最後は十郎も参加して“扇の形”を作りました。夢幻能と違うばかりか、西洋歌劇を思い起こすような演目で存分に楽しめました。
いつも思います。舞台は見所も含めて一期一会。だから劇評は大事です。そこで、忘れないうちにスマホへメモを残すのです。^^;
能の演目は「復曲能を観る会」が主催した『和田酒盛』ですが、第一部は、坂井孝一氏(鎌倉殿の13人考証)の話に続き、仕舞や狂言も、同時代の女性観を並べてみせるような趣向で、『巴』(ともえ)・『班女』(はんじょ)・『花筺』(はながたみ)に狂言『鬼瓦』と並びます。長刀(なぎなた)さばき、切迫した物狂いに加え、静謐な老境の姿と三様の舞の後、割れんばかりの大音声(だいおんじょう)で妻恋を泣き笑う大名が登場しました。見所を飽きさせない見事な番組です。
さて、肝心の『和田酒盛』ですが、『安宅』以来の現在能の観能は、今までと全く異なる様子で始まりました。開演早々、揚幕(あげまく)から囃子方に続き、シテツレ(虎御前)と二人のアイまでもが登場します。シテツレはワキ柱の前、オモアイ(虎ノ母)は小鼓の前、アドアイ(宿の家人)は橋掛かりで待機します。舞台は既に大磯宿の中にあります。
囃子方の一声を合図に登場するのはシテ(曽我十郎祐成)。しかも自ら名乗ります。仇討ち前に愛妾の虎への想いを語る橋掛かりでのシテの謡を受けるように、宿にいる虎御前がシオリ(泣く動作)をするのですが、扇を面から遠めに離し、今は離れているという距離感を感じさせる所作になっていました。
ワキ(和田義盛)も橋掛かりで名乗りを上げ、従者二人と宿へ入ります。仲介の家人はアドアイの奥津健一郎さんが見事に演じました。虎の母は義盛に酌(しゃく)をさせようと虎を呼びますが、十郎との逢瀬を果たした虎は聞きません。しかし、それが通るはずもなく、十郎と共に義盛の座に入ります。この遣り取りの前後、オモアイの台詞回しがとても強い声になっているのも劇的な効果を生んでいます。
そして、いよいよ思い差し(想う相手に盃を差し出す)場面。武士の面目が立つかどうかとなりますが、このあたりが坂東武者らしい純朴(?)なところで、虎が差し出した盃を十郎が呑み干すや、義盛の従者が刀に手をかけ舞台は切迫します。そこで朝比奈が二人の間に入って止めますが、この瞬間、舞台上が一幅(いっぷく)の絵になっていると感じました。私が江戸庶民ならこの場面を錦絵にして欲しいところです。
その後、駆けつけた五郎時致と朝比奈が組み合いますが、今度は十郎が間に入って止めると、成長した兄弟を許した義盛の前で先の二人は双舞(同じ舞を二人で舞う)を、最後は十郎も参加して“扇の形”を作りました。夢幻能と違うばかりか、西洋歌劇を思い起こすような演目で存分に楽しめました。
いつも思います。舞台は見所も含めて一期一会。だから劇評は大事です。そこで、忘れないうちにスマホへメモを残すのです。^^;