孤立する視線2018年12月28日 15:11

 年内の開館は今日が最後ということで、かながわ県民センターのボランティアサロンも昼過ぎからはガラ空きになった。修士論文の提出が迫る留学生の日本語チェックが本格的に始まり、年始の方がせわしなくなりそうな気配だ。帰りに有隣堂にちょっと寄ってから、別件の為に横浜駅中央通路の観光案内所で中華街のパンフレットを探したが、ガイドマップ程度のものしか置いていなかった。今やタブレット片手にネットで情報を得る方が勝手が良いということなのだろう。
 混雑する駅構内の通路ではさすがに少ないが、駅から少し離れるとみんな下を向いて歩いている。最近ではごく当たり前になった風景。電車の車内と同じだ。顔を上げているのは、イヤーマフとマスクで隠したハンドフリーイヤホンで独り言じみた会話をする若者か、大声で話すサラリーマンぐらいしかいない。みな、公的な場所で見えないバリアを張った一人の世界を構築している。つまり、他者の存在を無視することが習慣化しているように見える。仮に、すぐ近くの高架から大きなモノが落ちて来ても、押しつぶされるまでは気がつかないだろう。
 憲法を蹂躙する辺野古への赤土投入など知る由も無い。そうやって2018年の年の暮れが過ぎてゆく。