“会見”に潰される報道特集2020年03月15日 09:13

いくつかのTLを眺めまわしても、あまり指摘されていないようだけれど、このところ続けて開かれている土曜日17時40分頃の安倍首相“会見”は、“政府広報”ニュースの特別枠と重なっていると同時に、私が録画しているTBS『報道特集』の放送時間とも重なっている。そのために、この調査報道を中心とする優れて現場主義を貫く報道番組の貴重な「特集」がその度に潰れている。とても残念であると同時に、何やら仕掛けられているような気がしてならない。政府の見解が、単なる不信を超えて、意図的に煽動するものになっているのではないかと疑うクセが付いている。
 さすがにマスメディアではそこまで踏み込むようなことはないが、当番組の金平キャスターは番組の締めのコメントの中でこう言った。「手を挙げても一向に当ててもらえないんで、まぁ放送のために(外へ)出てきたんですが、内容について言うとですね。正直言って新味はありません。首相の記者会見というのが、率直な感想ですけれど、何かこう“やってる感”の演出のために使われている道具のような機能を果たしてしまっているんじゃないかというような思いを強くしました」
 ちなみに、生中継の国会記者開館前からは抗議の叫び声が挙がっているのがよく聞こえた。予定通りの“質問劇”終了後、すみやかに中継をやめた番組からは決して伝わらない情報の一つである。