タネをめぐる問題2018年07月12日 14:12

 生活クラブ生協の地域グループ(コモンズ)が主催した映画会に行って来た。ラテンアメリカのドキュメンタリー映画『SEMILLAS』(『種子(たね) - みんなのもの? それとも企業の所有物?』)である。日本語版はクラウドファンディングによって制作されたもので、前述の地域グループも参加している。
 会場は新横浜にある「スペース・オルタ」という生活クラブが運営する施設。生協の会員は無料だった。多国籍企業が自社の遺伝子組み換え作物の市場流通を促進・独占するために、新たに開発した主要作物の種子に知的所有権を付け、在来農業が担っていた種子の“開発・保存・共有”の環境を破壊しようとすることへの反対運動をまとめたものだ。
 南米各国でそれぞれ事情は少しずつ異なるが、いずれの場合も食の多様性を否定するような条約が結ばれた後に、在来農業を守るための様々な“闘い”が生まれ、あるものは批准が覆され、またあるものは実質的な在来種子の確保が保証された。昨年度末に日本でも種子法が廃止され、同様の危険性が目前に迫っている。食の安全性に関しては発足当初から様々な取り組みを行っていた各生協にとっても、これは大きな問題になるだろう。

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