“忖度”の淵源?2017年02月09日 15:38


 火曜日は久しぶりに外出せず、家でネットを渉猟していたら、現実世界で気が向いたことと、様々なカタチでつながることが多かった。

 過日に見た冬の十字星(冬の大三角形と満月とのコラボを私はそう勝手に呼んでいる)とアジアンポップスの二つがNHK“すくどう”の「Music for 冬の星座」につながった。“すくどう”国語の「にほんごであそぼ」からの連想で、“うなりやべべん”国本武春の浪曲を聴いていたら、アニメ「クマのプー太郎」のエンディングテーマを通して、昔見たBSマンガ夜話の「クマのプー太郎」につながった。上記「冬の星座」で北極星を歌った青葉市子から、タブラ奏者U-zhaan、“サカモト”教授を通じて、宮里千里の久高島イザイホーにつながった。(敬称略^^;)

 そんなこんなで、あちらこちらへ移り遊んでいるうちに半日経った。

 さすがに目が疲れたので、ココアを作って飲みながら一息入れ、何気に脇に積んだ本の山を見おろした時、古巣の名前が目に飛び込んできた。かなり前に古書店で買った一冊、「NHK、鉄の沈黙はだれのために」。それを残りの半日で読み終えた。「ETV2001」の番組改変事件。慰安婦問題を取り上げた女性国際戦犯法廷のドキュメンタリーが政治的関与によって改変された疑いを元に、内部告発からメディア同士の激論を経て、“期待権”に関する訴訟にまで至りながら、真相が広く“公”に明かされないまま忘れられた問題だ。本の発行が2010年だから、その時点で番組の放送から9年。今から遡れば16年も前になる。

 その当時私は、映像関係の番組技術セクションでデスクをしていた。その年の夏に管理職となる前の一番多忙な時期だったから、事件そのものを詳しく知る余地もなかった。ただ、通常は44分の番組が4分も削られるという異常さだけは、制作作業の最終部門に長く携わってきた人間であればこそ信じがたい思いで受け止めたことは間違いない。

 実は、いわゆる“忖度”の淵源がこのあたりにあるのではないかと考えられる節がある。この事件でNHK幹部が会ったという政治家の一人は、当時自民党官房副長官であった安倍晋三氏その人である。今につながっているような既視感を覚える。

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